変形性股関節症② 進行するとどうなる?!
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とある姫路のスポーツ整形外科ドクター
野球をしている皆さん、肩が痛くなったことはありませんか??
その肩の痛みの原因には様々なものが関与しています。
今回はその原因の1つ腋窩神経障害に関して解説していきます。
まず腋窩神経とはわきの部分を走っている神経で肩関節の前方と後方に感覚を司る感覚枝を出し、さらに運動神経としては小円筋を主に支配している神経になります。
腋窩神経は投球時に水平外転したさいに引き伸ばされて障害が起きます。
さらに後方の小円筋と棘下筋が何回も引き延ばされることで繊維化してしまい固くなります。
固くなった組織に挟まれてさらに腋窩神経は滑走障害などが出てきます。
腋窩神経の障害でると何が起こるのでしょうか?
それは一番は小円筋の筋障害が生じます。
小円筋のタイトネス(3rd内旋)の硬さが生じ後方のタイトネスが著明に出ることになります。
また1st外旋の筋出力が低下します。この2つが生じると投げる際に肩に力が入りにくくなると
同時に安定性が消失し肩痛の原因となります。
肩関節後方のタイトネスを生じさせる
小円筋の筋力低下を生じることで肩の安定性が低下する
腋窩神経障害は基本的には滑走障害が一番の原因だと考えられます。
そのため、エコーを用いて腋窩神経を同定しその部分に生理食塩水を注入してスペースを作って
あげることで腋窩神経の絞扼を解除することが治療につながります。
この治療後には投球時の痛みがだいぶ改善することが多いです。
しかしまた同様な投球フォームや筋肉の使い方をしていると再度神経は絞扼してきます。
そのため繰り返さないために根本的にはリハビリテーションと投球指導が必要となります。
エコーガイドにハイドロリリースをすることで改善が見込める
それだけでなく根本的に投球方法や筋力、柔軟性の改善が必要になってくる